実は日本の医療は先進国で最低だ

実は日本の医療は先進国で最低だ

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私が驚いたのは妻が言った言葉だった。

「イオンに19800円で車椅子を売っている」

見てみて確かに必要だった。病院で勧められたのは約七万円だった。イオンでそれを購入した。次第に腹が立った。

約五万円以上の差、病院の勧める全てを断ったために退院を断られた。正直怒りの感情を持った。二日間もベッドに縛り付けられた。何かしたい。一瞬だが医師を殺そうと思った。思うくらいは良いだろう。

しかし、それは結局私が犠牲になるだけだ。医師はきっと褒め称えられるだろう。

「可哀想に、気違いに殺された」

世間の人達は医師を英雄視するだろう。私はとんでもない奴に思われる。

更に私を知る人達は驚くだろう。

「中野さんは殺人をした」

私にとって得るものは何もない。本当にもし私が殺人をしたら日本の警察だ。犯人をたちまち見つけるだろう。私がこれから得るものは何もない。私の子供達は殺人者の子供になる。

次に考えたのは裁判で慰謝料を得ることである。看護師は私を縛り付け私に謝っていた。

しかし、裁判になるとして勝てるだろうか。証拠は何もない。看護師も職場を敵にして私の味方をしてくれるとはとても思えない。せめてテープにでも取っていればよかったのだが、当然その時には絶望して後々のことなどとても考えられなかった。

結局結論は一つだった。私が今後を幸せに生きることである。そして、今の自分をしっかり見つめ自立することだ。そして将来自分の経験を伝え日本の医療に貢献出来ればそれが一番良い。

とにかく今は慌てない。のんびり生きよう。手記にでも書くとすれば、それは先で良い。思えばガンと闘い、塾の再開を望みながら果たせなかった。仕方ない。人生には思い通りいかないことが多いのだ。二度目の手術で人工肛門閉鎖手術を私の希望通りしてくれていたら約10名の生徒は残ってくれた。塾は続けられた。

しかし、不必要な二度目の手術と更に人工肛門閉鎖手術を余儀なくされ焦りの中で私は気が狂った。しかし、日本で医師を攻めても絶対に勝てない。仕方ない。難民に生まれていれば私よりもっと不運の人達がいる。諦めよう。これからの人生を考えよう。

全てはこれからだ。何か生き甲斐を求めよう。

ようやく現実を認め前向きに生きようと決意した。

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