2021/01/01
実は日本の医療は先進国で最低だ
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「あれ程言ったのに」
私は心の中で叫んでいた。「どうして分かってくれないの」「僕があれ程言ったのに」
心の中でしか言えない父に対する苦情それを口にすればきっと父は怒り心頭に達するだろう。
何も言えない。ともかくここは出来るだけゆっくり行こう。私は尚も布団の中でもう少し寝ようと努めていた。父の言葉が激しさを待つ。ついに怒りの声がした。
「治男、いつまで寝ているんや。お父ちゃんの心配している気持ちが分からんのか」
私もつい声を上げた。
「ふん、起きてる」
強い口調だった。私は意識してそう言ったのではなかった。昨日も言っていたのだ。自然に口調が強くなったのだった。
しかし、父はその私を許そうとはしなかった。「何だその返事は」
父が大声を上げると、私のそばに来ようとしている。階段を激しく上る足音が聞こえた。私は躊躇していた。どうして良いのか分からない。父が怒っている。しかし入学試験の為にはもう少しここにいたい。
しかし父は許さなかったのだ。激しく父はふすまを開けた。
「お前はお父ちゃんがこんなに心配しているのが分からんのか。ついこの前まではラジオなんか触っとった。お父ちゃんはお前の頃は受験勉強に集中してたんや。そんなやる気がないんやったらテストなんか受けるな」
私は仕方なく階下に急いで足を運んだ。母が私に声を掛けた。
「お父ちゃんが怒ったはるやんか。このまま学校に行きなさい。」
母は父が暴力をふるうことを恐れたのだろうか。私のカバンに弁当を入れるとさっさと学校へ送り出したのだった。
私は朝食も取れずにそのまま学校へ進むほか何も出来なかったのだ。
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ブロ友
良い人だと思います。只、私は自分のブログで精一杯で読めないのが残念です。
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